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反芻地獄(反芻思考が止まらない)と向き合う方法について

ねこ ブログ

免責事項

この記事は、特定の疾患の診断や治療法を提供するものではありません。また、医療行為や自己治療を推奨するものではありません。あくまで、生きづらさの根本的な理解を深めるための情報提供を目的としています。あくまで筆者の個人的な解釈と経験を共有するものです。症状に悩まれている方は必ず専門の医療機関を受診してください。

反芻思考とは?

反芻とは、牛などの哺乳類が一度咀嚼して胃に送った食物を再び口に戻して繰り返し咀嚼することをさします。そして、ネガティブな出来事を何度も思い返しては落ち込むという行動が反芻に似ているところから「反芻思考」と呼ばれるようになりました。近年の心理学では「反芻思考」がうつ病の原因の一つと考えられています。

過去の失敗体験などのネガティブな記憶を、リアルな感情を伴って思い出すのです。しかも、それが延々と続いていき、さらに何度も繰り返します。このようなネガティブ感情を伴った記憶の想起を「反芻」と言います。

あんなことをしちゃった、こんなこともあった、ネガティブな記憶を繰り返し思い出してしまうだけでなく、そこに「今、まさに失敗した」「今、まさに失敗について怒られている」かのような、リアルな感情(羞恥、罪悪感、恐怖など)が伴う。これが反芻の特徴です。

ブレイン・マネジメント 脳を自由自在に操る科学的メソッド p51 吉浜ツトム氏


反芻思考は基本的には脳内現象のため、ただの脳内の想像にすぎないのですが、実体的な感情を伴っていることから、実際に体験したような状態になってしまいます。もちろん脳は実態と想像をある程度区別できますが、そこに感情が伴なってしまうと実態と想像区別がつきにくくなります。そして何度も反芻することで脳がうまくいかなかったと錯覚を起こし、その結果、ネガティブな思考が常態化します。これにより、自己肯定感が低下し、意欲や集中力も失われ、日常生活にも支障をきたしかねません。

この傾向が強い人ほど抑うつや不安に苦しみやすいとの報告が研究機関から出されています。反芻思考を放置すると、私たちの心身に深刻な影響が及びます。反芻思考は誰にでも起こりうる思考ですが、頻繁に起こる場合はうつ病などの精神疾患に発展するケースもあります。症状がひどくなる前にセルフケアをしつつ、抑うつなどの症状がひどくなってしまった場合は早めに病院を受診することが大切です。

マインドワンダリングとは?

脳科学では、今、取り組んでいることとは無関係なことを考えていたり、注意力が散漫になっている状態を、「マインドワンダリング(課題無関連思考)」と言います。「雑念」のことを脳科学的にはマインドワンダリングと呼びます。例えば、テレビやパソコンを見ている時や、スマホをいじっている時などに、それとは別のことを考えている状態がマインドワンダリングです。

マインドワンダリングが起こると、今必要なことに集中できないといった問題が発生します。マインドワンダリングが起きたときに、漫画の事やテレビの事などを考えている場合、過去の失敗体験などを考えている場合、記憶をやリアルな感情を伴って思い出す反芻思がおこります。。

ネガティブな反芻思考をすればするほど自己肯定感が低くなり、自分に対してダメなレッテルを張りやすくなります。マインドワンダリングは、こうした反芻思考につながりやすいため、メンタルにとってはとても危険です。マインドワンダリングが暴走すると、不安や恐怖、怒りを司る脳の重要な部分も暴走します。これによって、脳は覚醒状態になってしまいます。そこで、マインドワンダリングを抑えることが必要です。

デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)とは?

人間の脳の重さは、体重の約2%と言われています。脳のエネルギー消費量は一日の全消費エネルギーの20%程度だと言われています。デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)とは複数の脳の部位から構成される脳回路です。このDMNは、脳が意識的に何もせず、ぼんやりしている時でも脳のエネルギーを消費する神経ネットワークであり、脳の消費エネルギーの60~80%を占めるため脳エネルギーの最大の浪費家に例えられます。

マインドワンダリングで問題なのは、脳の浪費家であるDMNが過剰に活動をしてしまって、何もしていなくても知らない間に脳疲労がたまってしまうことです。「週末は家でぼーっとしていただけなのに、なぜか月曜日の朝から体が重たい」とうことはないでしょうか。 「休息=からだを休めること」だと思い、たっぷり睡眠を取ったり、ゆっくり入浴することなどで疲労回復を望みますが、それだけでは回復しない場合は、体ではなく脳が疲労している可能性があります。

疲労というのは物理的な現象ですが、疲れたと感じているのは、脳自身です。つまり疲労感とは脳の現象にほかなりません。根本の原因は、意識がつねに過去や未来ばかりに向かい、いまここにない状態が慢性化していることにあります。脳の疲れは、過去や未来から生まれます。

いつも疲れている、将来の不安を感じ眠れない、いろいろなことが気になり集中できない、常に仕事のことを考えてしまい落ち着かない、必要以上に焦りや不安を感じやすい、こういう場合はDMNの活動が過剰になっている可能性があります。終わったことを気に病んでいたり、まだ起きてもいないことを不安に思っていたり、とにかく心がいまここにいない。この状態が慢性化すると脳が疲弊していきます。

このDMNが過度に活動している時が、心がさまよっているマインドワンダリングの状態です。人間の脳は放っておくと、とにかく過去や未来のことを考えようとします。これがDMNの正体です。脳の疲れをとるためには、DMNが過度に優位になっているマインドワンダリングの状態を解除することがとても重要です。

DMNの過活動状態が、うつ病や不安障害、発達障害、睡眠障害などと関連があると報告されています。うつ病の患者によく見られる症状に、反芻思考があります。反芻思考はDMNの過剰活動との関連性が指摘されていますが、脳回路の活動を鎮めると、この種の思考の堂々巡りが軽減されます。

反芻思考(ぐるぐる思考)が見られる病気

反芻思考は以下のような障害を持っている場合に見られやすいと言われています。

  • ADHD(注意欠陥多動性障害)
  • ASD(自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群)
  • うつ病
  • 不安障害
  • 双極性障害
  • 強迫性障害 など

ADHDやASDの特性により他者からの指摘や自身の失敗体験からネガティブな反芻思考に至る場合もありますし、反芻思考の結果として二次障害としてのうつ病などの精神疾患を発症することがあるようです。

うつ病患者は、DMNの過剰な活動が見られるのが特徴で、過去の失敗などを考えたり、将来への不安や自分は死んだほうがいいんだ、といったことをネガティブな方向に考え、それを無意識に反芻してしまう傾向があるようです。

ADHDやASDなどの発達障害がある人や発達障害グレーゾーンなど不安神経症的傾向が高い方、HSPなどの外向性が低く内向性が高い方が、反芻思考に陥りやすいといわれています。脳の構造的に遺伝的な脳の情報処理が原因であるといわれています。刺激に対する感度はDRD4(ドーパミン受容体)と呼ばれる遺伝子の長さで決まると言われており、内向型はDRD4が短く、刺激に対する許容量が少ないため、刺激に敏感な内向型は自分の内側に意識が向きやすく、主観的に物事を捉えやすい特徴があります。その結果、内向型は物事の原因を自分の内側に求める傾向が高く外交型に比べて反芻思考に陥りやすく、反芻の質も強いです。

遺伝的要素以外にも幼少期の養育、思考の癖、性格的要素、ショックな出来事の遭遇、うまくいかないことが続いた状況などによって反芻思考に陥りすくなると言われています。

反芻思考の種類

反芻思考は、全てが悪いわけではありません。

反芻思考には「リフレクション(Reflection)」と「ブルーディング(Brooding)」の2種類があります。

リフレクション(Reflection)

リフレクションは、「なぜ自分はこんな失敗を繰り返すのだろう」とネガティブな出来事の原因を自分の内側に求める反芻思考のことで、分析的な特徴があります。失敗した原因を自己分析することで同じ失敗を回避することにもつながります。自己内省をすることで、自らを変化させたり、自己成長させることにつながります。また、リフレクションはうつ病との関係性も低いとされています。

ブルーディング(Brooding)

ブルーディングは「自分が失敗を繰り返すのは自分が無力な人間だからだ」「障害を持っているからだ」「こんな身体に生まれていなければ」など、ネガティブな出来事の原因を自分の置かれた環境に求める反芻思考で、不満的な特徴があります。

ブルーディングはうつ病との関係性も高いとされています。
うつ病になりやすい人の反芻思考は、自分の欠点や過去の失敗といったどうしようもないことや、ネガティブなことをずっと考え続け、こうした傾向が強い人ほど、抑うつ状態や不安に陥りやすいといわれています。

反芻思考の向き合い方①

反芻思考によって抑うつなどの症状がひどい場合は、病院で治療を受ける必要があります。

反芻思考の止め方としては、「認知行動療法」「マインドフルネス」「薬物療法」「ワーキングメモリを鍛える」の選択肢があります。

認知行動療法

認知行動療法(CBT)は、反芻思考を改善するための有効な治療法の一つです。物事を否定的に捉えてしまうクセがあると、常に過去の出来事に捉われたり、将来に対する不安から、目の前の事柄に意識を集中しにくくなります。

また、上手くいかないことが何度も続いたりすると、 「次もうまくいかないだろう」と勝手に思い込んだり、ネガティブな自動思考によって「もうダメだ、もう死ぬしかない」と不安や恐れなどの否定的な感情が湧き起こってきます。また、何か嫌なことがあっても、 「また同じことが起きる」などと決めつけて、気持ちを前向きに切り替えることができにくくなります。

うつ状態がひどい場合は思考が白か黒か、ゼロか100か、そのどちらかに向いてしまうこともあります。物事をありのまま受け止めるのではなく、否定的なイメージや感情を伴った自動思考を巡らせてしまいます。認知行動療法は不適切な思考パターンを見つけ出し、何かが起こったときに瞬間的に不適応になってしまう考え方によりバランスの取れた物の考え方になるように幅を持たせる方法です。

マインドフルネス

マインドフルネスとは評価や判断を加えずに、「いまここ」の状態に対して能動的に注意を向けることで意識が集中している状態を指します。簡単に説明すると瞑想をベースにした脳の休息法です。過去や未来から来るストレスから解放されることが、マインドフルネスの目的です。

マインドフルネスを実践することで、反芻思考に陥っている自分に気づき、あれこれと考えすぎている自分から距離を置くことをトレーニングします。これにより、反芻思考でネガティブな気持ちになってしまう頻度を減らしていきます。

マインドフルネスは誰でも、いつでも、どこでもできるのが特徴です。人間の脳は何歳になっても、その使い方次第で、絶えず自らを変化させていきます。これを脳の可塑性といいます。マインドフルネスを習慣的に継続していれば、脳の一時的な働き具合のみならず、構造そのものを大きく変わっていきます。あるグループの研究によると、マインドフルネスによって大脳皮質が厚くなったという報告もあります。脳疲労への対処療法だけではなく、予防法にもなりえます。

マインドフルネス瞑想とは、仏教的な自己観察方法を取り入れつつ、宗教色を減らし、修行の要素を排除し、瞑想のプログラムを中心にメソッド化したものです。

マインドフルネス瞑想をすると、脳のバランスが整い、脳疲労を引き起こすDMNの過剰活動が抑制されます。マインドワンダリングを抑えられ、その結果、エネルギーの浪費が少くなくなって脳の疲労が解消され、脳機能が改善されていきます。最初は一人だけで瞑想をするのは難しいため、youtubeのマインドフルネス瞑想の動画みて一緒にやるのがおすすめです。

マインドフルネス瞑想

①リラックスした状態で呼吸に意識を向ける
目を閉じてリラックスし、ゆっくりとした自然呼吸を続けます。自分の呼吸に意識を向けながら、息が体の中に入ってくる感覚を感じるようにします。
②雑念に気づいたら呼吸に意識を戻す
雑念が湧いてきても、それを止めようとはせずに、 「雑念が湧いている」と気づいて、呼吸に意識を戻して、深い呼吸を繰り返していきます。
③体の感覚に意識を向ける
呼吸とともに、足の裏が床についている感じや、お尻が椅子についている感じ、背筋がすっと伸びている感じなど、体の感覚に意識を向けることで雑念にとらわれなくなります。
頭がスッキリしてきたら、最後は瞼の裏に注意を向けながらゆっくりと目を開けます

薬物療法

反芻思考の原因の1つに、脳内物質の乱れがあるといわれています。脳疲労の原因には、覚醒状態が続き、反芻思考によって脳を酷使してしまったことが関与しています。心理的葛藤を生む原因になったストレス要因から離れることが可能であれば、一刻も早く脳を休める環境を作ることが大切です。

反芻思考に対する薬物療法は、通常、うつ病や不安障害などの基礎疾患に対する治療の一環として行われます。

ワーキングメモリ

ワーキングメモリとは短期記憶の事ではなく、短期記憶を含めた情報処理能力のことです。ワーキングメモリが弱い人はマインドワンダリングと呼ばれる思考が増える傾向があり、前頭前野が発達していると、不安や恐怖、怒りを司る扁桃核の暴走を抑えることができると示唆されています。

ワーキングメモリは前頭前野の中心となる機能ですから、これが強い人は不安感やイライラに振り回されにくく、情緒が安定しやすいといわれています。「ワーキングメモリ」は「一時的に情報を保持し、処理する能力」のことです。短期記憶とワーキングメモリは似ていますが、実際は異なる能力です。

短期記憶とは、情報を一時的に覚えることを指します。対してワーキングメモリとは、一時的に保持した情報をもとに何かしらの処理を行う能力を指します。

何かしらの理由でワーキングメモリが低下していると日中も不安や憂うつに悩まされることがあります。マインドワンダリングと反芻思考も増える可能性があります。

反芻思考の向き合い方②

反芻思考に陥っていると感じた場合に自分で向き合う方法があります。
※反芻思考には個人差があり、その他の複数の要素が複雑に絡み合い、常に変化しています。以下の内容は効果を保証するものではありません。

自分が今反芻していることに気づく(反芻の知識と理解)

反芻思考をやめるためには、自分を客観視し、今の自分の状態、自分が今反芻していることに気づくことが大切です。そして、その状態に気づいたら、考えていた内容を要約します。もしあなたが何かについて反芻思考し始めたなら、そのことに気づきましょう。そして声に出して「わたしは○○について考えている。」とつぶやいてください。

その後、また時間が経って、同じことを考えていることに気づいたら、「わたしは○○について考えている。」と再度声に出してつぶやいてください。声に出すのが難しい場合は心の中で大丈夫です。次々と浮かんでくる否定的なイメージ、思考、感情を否定せずありのまま客観視していきます。反芻をして不安になったり落ち込んだりしている私がいるなと自身の事を客観的に見ることが大事です。この目的は反芻を「止めること」ではなくて、自分が反芻しているという事実に「気づくこと」です。

焦点のコントロールをする(ポジティブな脳の回路)

これらの考えのもとにある感情が強ければ、強いほど、それがポジティブなものであれ、ネガティブなものであれ、それだけニューロンの連結は活発になります。ですから、いつもネガティブなことをばかり考えていると、脳の中に不愉快な考え方や不安に通じる高速道路(情報ハイウェイ)ができてしまいます。反対に、喜びや快活さに通じる道は細くなります。p23  敏感すぎるあなたへ 緊張、不安、パニックは自分で断ち切れる  – クラウス・ベルンハルト (著), 平野卿子 (翻訳)

いつもネガティブなことばかり考えていると、脳の中に不愉快な考えや不安に通じる高速道路ができてしまい、脳を長い間不安や恐ればかり見るように訓練してしまいます。反対に、喜びや快活さに通じる道(ポジティブな道)は細くなります。

脳にとっては、安らぎより不安を生み出す方がずっと簡単なのです。私たちのものの考えに応じて、頭の中には絶えず新たなネットワークが作られています。ポジティブな感情を保存するシナプスをできるだけ多く作れば、私たちの脳も日々の使われ方に応じて変化してきます。

注意制御機能を整える訓練が必要です。良かったこと、好きなこと、この人に会いたい、目標にしていることや達成したいことなどのポジティブな情報を書き出し、それを一日の中で定期的に眺めます。ほかにも嬉しいことや、新しい体験を話す場を作るようにしましょう。(発達障害専門のカウンセラー吉浜ツトム氏はこの方法をPDL(ポジティブデータログ)とユルいメンタルの育て方 精神科医とスピリチュアルヒーラーが「自己肯定感」について語ってみたで定義づけてられています。)定期的に、ポジティブな映像や記憶や人を思い出すようにもしましょう。

その他に注意のコントロール能力を高めるトレーニング方法として注意訓練法(ATT)という方法があります。
様々な方法がありますが、例えば、外出先で複数の音の中からひとつの音を選択し、その音(対象)に一定時間注意を向けたり、一定時間がたったら別の音に注意を切り替えたり。同時に複数の音に注意を向けるなどがあります。

注意訓練法(ATT)とは?やり方や効果、アプリでの実践方法をご紹介【心理士監修】

※ネガティブな高速道路は、長年の経験によって強化されています。新しい脳の回路は、使えば使うほど太くなり、古い回路は細くなりますが、これには継続的な反復を要します。翌日から劇的に効果が得られるわけではありません。

反芻をしてもよい時間を決める

ある一定の時間だけは徹底的に反芻してもいいと許可を出す、そのときまで思考を後回しにしておく研究では、不安になる内容と考える時間を何時から何時までと決めておくことによって全体的なネガティブ思考の量が減り、クリアに考えられるようになったと言います。

その時間に反芻すればよいという安心感が生まれ、安心感が生まれることで全体的な反芻が減っていきます。反芻をゼロにしていくのではなく、反芻してしまうときは反芻してしまうのは仕方ないと思うことも大切です。1日の中で反芻をしてもよい時間決めて部屋の見える場所にその時間帯を張ったり、携帯のリマインダーでその時間にアラームを設定するのもおすすめです。

何か一つの言葉を延々と唱える(忙しくする)

脳の情報処理資源に余裕があると反芻が起こりやすくなります。悩み事を無くす一番の方法は忙しくすると言いますが、良い意味で脳の情報処理資源に負荷を与えることで反芻が少しは減っていきます。四六時中忙しくするのは大変なので、簡単な方法として同じことを延々と唱えることが挙げられます。

何か一つの言葉を延々と唱えるということで、その言葉を出すという方向に情報資源が行くため、自分の中で、そのこと以外のことを考えるのが少し難しくなります。可能であれば口に出してください。念仏でも歌の歌詞でもよいし、ありがとうでもいいですし、おすすめなのは「私はわたしを愛している」や「私は、あるがままでいい」などのアファメーションです。アファメーションとは、ポジティブな言葉や文章を意識的に自分に向けて繰り返し言い聞かせる行為を指します。

簡単に言えば、自分自身を励ますための言葉やフレーズを用いて、自分の心の中や考え方をより良い方向へと導く手法の一つです。自分の心の中のネガティブな思考や感情を打破し、ポジティブなエネルギーを増やしていくことができます。

また、感謝の瞑想もおすすめです。脳の情報処理資源に余裕があると反芻が起こりやすいので、複数の事を同時にやったら多少は反芻が楽になるのではないかという思いから私は感謝の瞑想をやっていました。イヤホンをつけてyoutubeでリラックスできる自然の音楽を聴いて、目をつぶり、今まで出会ってきた人の中から家族、友人、知人、恩師など私を支えてくれた人の顔を一人ずつ想起して声に出して「ありがとう」と唱えていました。ひたすら想起、ありがとうの繰り返しを体調に合わせて5分から15分ほどやっていました。

ジャーナリング

ジャーナリングとは、頭の中にある思考や感情を紙に書き出す行為です。これにより、思考が整理され、反芻思考が軽減されることがあります。またカナダの大学の研究では、頭の中にあることを書き出すことでワーキングメモリの負荷が減りパフォーマンスが向上することが判明しています。

気をそらす

反芻していると気づいた時は、意識的に他のことに集中するようにします。例えば、今やろうとしたことに意識を向けなおしてみたり、深呼吸をしてみたり、周りの音に耳を傾けてみたりするのもよいと思います。自分の好きなものを見る、読む、体を動かすなど、今あなたを悩ませていること以外の何かに注意をそらしましょう。

反芻していること以外を「考える」よりも、身体を使った「行動」の方が、注意をそらすのが簡単です。「考えないようにする」と、かえって考えてしまうものですから、「考えないようにする」のではなく、「別のことをする」のです。私のおすすめの方法は掃除や編み物、マッサージ器を使ったマッサージです。

身体を動かす

身体を動かすことも効果的です。適度に息が切れる程度の運動を行うと、反芻思考をはじめとする種々の精神疾患の症状が改善しやすいことが研究で分かっています。

ジョギングや筋トレ、またバランスが必要なヨガのポーズなどは、その行為自体に集中する必要があるため、反芻思考のスパイラルから出やすくさせてくれます。特にジョギングやヨガで足の裏の感覚や伸びた箇所の体の感覚に意識を向けることで歩行瞑想やマインドフルネス瞑想につながります。40分~60分行えると理想的です。

反芻思考の原因から遠ざかる

反芻思考の原因がはっきりと分かっている場合は、原因と距離を置くのも解決策の一つです。
自分がどういう時に反芻思考に陥っているのか、一度書き出してみましょう。
時間、場所や人物など、反芻思考に陥る特定のパターンがあるようなら、一時的にそれらの対象を遠ざけるのも一つの手段です。大事なのは不安から逃れることではなく、好きな仕事や人々と関わりを持つことです。

場所を変える

家の自室で何度もネガティブな考え事をしている場合はネガティブな記憶と場所がリンクしていることがあり、反芻しやすい場所となっている可能性があります。そういう場合はお気に入りの場所や落ち着ける場所に移動します。公園に行く、近所を散歩する、静かな喫茶店に移動するのもよいでしょう。

自然と触れ合う

スタンフォード大学が行った、自然環境と都市環境で90分間散歩するという調査では、自然環境での散歩は都市環境での散歩と比べて反芻思考の回数が減少するという結果が出ています。自然環境の中で散歩したり、定期的に緑のある公園でゆっくりする時間を取ることが大切です。また、部屋の中に観葉植物を置く だけでも癒し効果は得られるそうです。なおこの観葉植物なのですが、切り花ではなく土に植えられた鉢植えの方がより良いです。

FAP療法(Free from Anxiety Program)

FAP療法(Free from Anxiety Program):不安からの解放プログラム

※FAP療法は、専門家による厳密な指導と監督が必須です。
FAP療法は、「今ここ」で起きているセラピストとクライアントの関係性そのものに焦点を当てる心理療法です。人間関係における無意識的な行動パターンや感情の反復に悩む人に特に有効です。セッション中にクライアントが示す、無意識の行動(例:目を合わせない、声を小さくする、話題を変えるなど)に焦点を当てるため、幼少期の虐待やネグレクトなど、言語化が難しいトラウマを持つ人にも適しています。

FAP療法

※補足:FAP療法の効果には個人差があります。

※全体を通して、これはあくまで私個人の体験であり、反芻思考に対する症状や感じ方、対処方法は人それぞれ異なります。

参考書籍

Yoshihama Tsutomuさんのyoutubeチャンネル『反すうを減らす簡単な方法
ブレイン・マネジメント 脳を自由自在に操る科学的メソッド
ユルいメンタルの育て方 精神科医とスピリチュアルヒーラーが「自己肯定感」について語ってみた
脳疲労が消える 最高の休息法[CDブック]――[脳科学×瞑想]聞くだけマインドフルネス入門
敏感すぎるあなたへ 緊張、不安、パニックは自分で断ち切れる
本当の私よ こんにちは FAP療法で過去を手放し「今」を生きる