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自分を肯定してくれる居場所

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自分を肯定してくれる居場所

人って、近づいたり、離れたり、他者との適度な距離を取りながら人間関係を築いてくんですが、否定されている人間関係のなかにいることって、つらいですよね。

学校や職場で無視されたり、いじめを受けたり、家庭で家族から毎日のように否定されるのは正直こたえます。

人間関係でつらい思いをした人の中には「一生孤独でいいよ」と振り切ってしまう人もいると思うんですが、でも一人でいること、それはそれでつらいですよね。一人でいる時は肯定されない代わりに、否定もされません。誰かと話したいなとか何か気持ちを共有したいなと考えたときふと周りを見渡すと人がいないことに気づいて寂しくなります。

そういう時にこそ誰か話を聞いてくれる人だったり、自分のことを肯定してくれる場所があればと常に思います。

一人でいることは、人間関係を持つことと対極にあるかのように思われますが、心理的には否定的な関係と肯定的な関係の真ん中あたりなのではと思います。人間関係すべてが嫌だと思っていた人も、「否定される関係」が嫌なだけで、「肯定される関係」であれば嫌ではななく、むしろ良いとさえ思えるのではないでしょうか。
以前の私は拒絶されるのではないかという恐怖から、自分の本当の気持ちや弱い自分、ダメな自分を隠して、時には自分とは違う人間を演じていました。
人間関係をなんとか維持しようと周りから嫌われないように、否定されないようにと自分を偽って、演技をして嘘の自分が受け入れられていても、毎日が常に綱渡りのような感覚で休まる気がしませんでした。ふとどこかで、自分の何かがばれて、否定されるのではという恐怖が常につきまとい、自分の居場所は限られた場所にしかないと思い込んでいました。

居場所って自分にとっていい場所も悪い場所もあります。どこにも所属しない孤独もいいけど、自分を肯定してくれる居場所ほどありがたいものはないと思います。周囲から偽りのない自分を肯定されていると感じることができて初めてここは自分の本当の居場所だと感じるのではないでしょうか。私にとってはその場所は広島市西区庚午にあるNPO法人 小さな一歩・ネットワークひろしま こころのともしびでした。家庭や職場とは違う第三の居場所「サードプレイス」、こころのともしびに出会ってから私の生活は好転していきました。

私は安定感があり、信頼できる人や環境を持つこと、第三者の視点で、本来の自分の強みや価値を指摘して貰えたことで、否定された人間関係によって作られた心の傷が少しずつ癒え、否定的な自己イメージを打破することにもつながりました。
人間関係に悩むと他人を変えることは難しいから、「自分を変えようと」と自分を変える必要性を考えますが、他人の目を気にして自分を変えることで本来の自分を見失ってしまうことほどつらいことはないと思います。
もちろん心のありかたとして見方やとらえ方を変えることも時には必要ですが、やはりしんどいものはどう考えてもしんどいのものです。否定される関係が続く場合は自分を変えるのではなく、居場所を変えてみるのはどうでしょう。すぐには難しい、居場所を変えるのは現実的に難しい場合は、第三の場所を見つけていくことも必要だと感じます。

今所属している場所だけが居場所だと感じると、うまくいかなくなった途端に追い詰められます。誰にも頼れない、弱音を吐けない、どこにも居場所がない。居てもいい場所もない。
うまくいかないときに逃げる場所や相談できる人、話を聞いてくれる人がいるだけで心にゆとりができほっとできるのではないでしょうか。うまくいかなくても「あの人がいる、あそこなら大丈夫。」という安全基地があると、気持ちが楽になります。

うつカフェ こころでは参加された皆さんがサードプレイス 安全基地として安心してほっとできる空間と時間をお過ごしできるよう日々模索していきます。